雲の上から おこんにちは…
旅の二日目、登山初日。
朝3時起きにて山梨市内を出発。
明日下山予定の車を置いておく場所の奈良田に向かいます。
くねくねした山道を走っていると、突然の明かり。
そして、警察官。
??!!!
何〜? て思ったら、数時間前に落石があったとのこと。
朝6時に撤去する車が来る予定で、
それまでは通れる車だけ通過可能とのことでした。
車を降りて見に行った落石はコチラ。
誰も怪我人なくてよかったねー。
引き返す車を尻目に、隊長がこれくらいなら行ける…と言い放ち
なんと!
本当にすれすれ10センチくらいだったのを見事通り抜けることができました〜
お見事〜〜!
チャレンジャー、隊長に大拍手して、
意気揚々?とテンションアゲアゲで向かった私達〜
だったのですが…
予定通り5時前に奈良田に到着して、5時のバスに乗って登山開始の広河原に向かう予定が…
なーんと、先ほどの落石のため肝心のバスが来れないとのことー
およよ…。
落石撤去してからなので、7時、8時くらいになるとか。
相談した結果、当初の予定、
広河原〜北岳〜北岳山荘〜間ノ岳〜農鳥岳〜奈良田のコースを待っている時間が勿体無いので、逆走することとなりました。柔軟なプラン変更も十分下調べしてきたおかげです。でも奈良田からだと、一気に2000m以上登らなければならない逆走は…
いかに。
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行ってきまーす
バスを待っている方々に撮影していただきました。(笑)
最初は舗装路をてくてく。
しばらくして、トレイルの樹林帯へ。
もうとにかく「登り」なんです。
830mの奈良田から最初のピーク、農鳥岳3025メートルまでおよそ2200mもの高低差。
覚悟はしていたものの、慣れない大きな荷物抱えての登りは結構きつく
しかも暑い!
10月のアルプス、寒いはず〜と準備したウエアリングは真冬対応。
季節外れの好天と気温の上昇に脱ぐにも脱げない装備は想定外…(汗)
まぁ、こんなのはラッキーでしたね。。
登るにつれ紅葉も
ああ、あの稜線まで登るのねー(汗)
まぁ、とにかくハードだったこの登り。
植生もだんだん変わっていきます。
途中、なんと九州のBさん達にお会いしました。
会うトコロで逢える人とは出逢えるのよねー。
面白いな。
稜線まであともう少しー
樹林帯を抜けて
遮る木々がなくなり
お天気サイコーもう、私たちがトレイルランナーでよかったよ…と、
体力だけはあるメンバーの引っ張りに感謝しながらコースタイムの2/3くらいで稜線分岐へ。
ここから、すぐ農鳥岳です。
3026m!3000mオーバーです。
おめでとうパチパチ、私〜という気分。
まさかの全員半袖の10月の3000mでした(笑)
暑いけど、晴れているだけで本当に幸せ。
コチラで少し休息してから3000m級の稜線歩き。
意外とアップダウンがありました。
この前の赤いのがあの「農鳥小屋」
そして、その先が間ノ岳です。
名物農鳥小屋のご主人、いらっしゃいました。
(写真無し)
なんとなくご機嫌で、噂のイメージとは異なりました。お天気良いし、人間そんなもんなのかな〜(笑)
暑さで水の消費も多く、そして高山病対策にとスポーツドリンク1本を購入。態勢整えてから本日のラスボス間ノ岳へ。
すぐ前に見えているのに遠いのはそこは3000m級の日本第3位の高さのお山ゆえ。
息が苦しくて、苦しくて、何度も立ち止まり、
そして、ふと振り返ると…
ひょっこり頭を見せてくれているのは
富士様♡
やっぱり、この存在感には感動します。
間ノ岳、日本第3位の高さをほこり北岳とはわずか3m程しか変わらないのに、
なんとなく地味なイメージなのはスター選手北岳さまのすぐ横という
シチュエーションのトバッチリを受けてるから?
悪沢岳だって、ここより低いのにねぇ。。
とか、なんとか…
間ノ岳の扱いに対する不憫さに想いを巡らす3189mの山頂。
北岳とは異なり、たおやかな山頂でした。
後ろに見えているのは北岳様です。
オレもココにいるんだぞーのその圧倒的な存在感は
オレ様、北岳様のスタイル?
(↑勝手なイメージ…笑)
そして、その反対側には
「これ、富士山」…の図〜。
快晴のアルプス、最高ですね!
雲の上の稜線を歩いて
中白根山を越えて
予備の食料って大切ですねー。
途中出会った若者くんからいただいたフランスパンを
たまたま隣に居合わせた方がバーナーで炙ってくださり(感謝!)
それを肴にカンパーイ!
アルファ化米と温かいスープとカリカリのフランスパンにビール!
十分贅沢な宴でした〜〜。
ほろ酔いで、20時頃には就寝したものの、
小屋の近くに設営したテントはボイラー音が一晩中うるさく、全く眠れず(涙)
(ボイラーて24時間稼働してるのね。。一つ学びました…)
しかも、高山病特有のめまいぐるぐる、呼吸が苦しい…が襲ってきたので、
10時頃テントを抜け出し付近をふらふら。
満月から三日後くらいだったこの日、なんとライト点けずとも、
月明かりだけで十分散策できる明るさでした〜。
昔、学生時代にエジプトを旅した時に月明かりだけで砂漠を歩けたことを思い出しました。
年を重ねても変わらず貴重な経験を重ね続けていることはラッキーなこと。
3000m級の山の上に今いる私の原点は、あの砂漠だったかもしれないなぁ。。
なーんて。
いろいろ想いを巡らせつつ山梨市内の明かりをボーと眺め1時間ほど歩いてテントに戻ったら
不思議に息も苦しくなくなり、少し眠ることができました。
22時の徘徊でもダウン着用のみで寒くなくて、本当にラッキーだったわ…